U.M.I Film Makers 航海日誌

映画製作ユニット「U.M.I Film Makers」の活動の日々を記した航海日誌です。

船長の航海日誌46~演出裏話1「会話」

こんばんは、船長の武信です。

最初のお披露目上映も終わり、ぼつぼつ映画祭に出品をしたり、クラウドファンディングのリターンを作ったり、よその地方の上映スペースについて調べたりしております。

 

トークセッションや秘密集会でも喋れなかった裏話が思い返せば結構あるので時々放出してみようと思います。
主に演出面での技法の話が多いんですけども。
専門的だから余り話す機会も無い類の話けど言いたいのでご興味ある方はお付き合いくださいw

 

まず泉寛介さんのゲスト回でちょっと言った「会話のシーンは会話を撮ると映画にならない。何をしながら会話してるかが重要でメシ食ってるならメシのシーンになってないといけない」という話。

言語化するとこれ以上補足することもないんですが、実際にはいまいち伝わって無い感があったのでちょっと補足。
実際、寛介さんも「状況説明するってことね」みたいな反応してて「違う!」と思ったけど、その場では言語化出来なかったんですよねw
(別に寛介さんをディスってるんじゃないですよ、念の為www)

 

具体的に言うとこのシーンとか。

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卯月が目撃した「あの人」の事を先輩と後輩に最初に告げるシーンですが、このシーンは台詞の音で伝えられる情報と、映像で伝えられる情報が全く異なっていて、映像では台詞の情報と全く関係なく三人の人間関係が伝わるように設計してあります。
DVDお持ちの方は是非音を消して観てみて下さい。

 

こういう「脚本上の台詞とは別の情報を如何に伝えるか?」っていうのは割と全シーンに渡って拘った…というかこれがやりたくて監督やってる位の勢いの超重要なポイントなので補足。

 

まあ勿論こういうのがうまく行く時も行かない時もあるので、全編こうだ!とまでは言えないんですがw
このシーンは比較的上手く行ったんじゃないかなぁと自負しております♪

 

 

船長の航海日誌45~最初の寄港地

こんばんは、船長の武信です。

應典院寺町倶楽部主催事業コミュニティシネマシリーズ VOL22とそれに続くbar PLACEBOでの秘密集会、無事に終了いたしました!

これにて今回の航海の最初の目的地である「頓珍漢な方向に歩き続けながらも最終的にはPTSDを自力で克服する女性のお話」の「お披露目公演」は一旦終了です。

今後も自主上映企画や映画祭への出品などを行っていく予定ですので、ご鑑賞頂けそうな機会が有りましたら、皆さま是非宜しくお願い致します<(_ _)>

 

監督的な裏話としては俺の解釈は「防御機制としての認知の歪み」という解釈でした、卯月の「恋」。
ドラマの題材として扱うには「記憶喪失」と同じで結構ピーキーで危うい現象だとは思うんですがwww
トークゲストの臨床心理士の宮原さんにPTSDの描写の正確性を評価して頂いたのは嬉しい出来事でした。

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人間、辛い時に楽な方に流れちゃうのは全然責めるような事ではないと思っています。
ただ人間というものは一度たがを外すとその方向で歯止めが無くなっちゃう時もあるし、そのまま行ったキリになって物理的にはすぐ目の前にいるにも関わらずコミュニケーションが取れなくなってしまう人は残念ながら時々身近にも居るもので、この映画ではそうじゃない人が描きたかったのです。

そういう意味で僕の理想の「しっかりとした強い女性」なんやろうな…と思います、卯月というこの映画のヒロインは。

それを丹下ちゃんが楽しく、馬鹿馬鹿しく、格好良く、美しく具現化してくれたのがこの映画の最大の映画的幸福なのではないかと監督の俺は思っています。

…一緒にこの映画を作って来たキャスト・スタッフの皆さん、クラウドファンディングでご支援頂いた皆さん、製作を応援して下さった皆さん、そして映画をご覧下さった皆さん、本当にありがとうございました!

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さて、最初の寄港地はそろそろ後にして次の目的地に向いますよ!
まだ同じ船にご乗船いただいている乗員およびお客様の皆様、ご一緒に新しい旅を楽しみましょう!

 

…以上、船長からのお礼とお願いのご挨拶でした!!!

映画「その日、恋は落ちてきた」物販情報

通信長林です。

一年前クランクインした、「その日、恋は落ちてきた」がいよいよ一般公開されます。

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試写会バージョンからの修正も若干ですが入り、磨きこまれた映像と音声が大スクリーンでお目見え致します。

そして、その会場では各種物販を取り扱うことになりました!!

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買ってから見るも良し、見てから買ってご自宅で楽しむも良し。ご堪能ください。

以下がそのラインナップとなります。

映画版「その日、恋は落ちてきた」DVD ¥3,000
映画版「その日、恋は落ちてきた」サントラCD ¥1,000
映画版「その日、恋は落ちてきた」スチルセット5枚組 ¥500

映画版「くまと羊」DVD ¥2,000

T-works#1『源八橋西詰』DVD ¥3,500
T-works#1『源八橋西詰』Blu-ray ¥4,500
丹下真寿美写真集『げーさん』 ¥1,500

満月動物園 丹下真寿美出演作 DVD
『ツキカゲノモリ
『ツキノウタ』 
『ツキノオト』 
『ツキシカナイ』
『ギター弾きのウタ』 各¥3,000

丹下真寿美出演映画 「なかよくなれたらいいな」 DVD ¥2,500

そして物販コーナーでは実際に映画で使用された衣装・小道具が無料展示される予定です。
ラストシーンのアレも展示されるのか? 

★ご予約受付中★
2018年9月20日(木)~23日(日)
浄土宗應典院 本堂

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船長の航海日誌44~ライバルその3『サイコ』

こんばんは、船長の武信です。


映画『その日、恋は落ちてきた』製作にあたってワタクシが心のライバルとして勝手に認定していた映画を紹介するシリーズ第三段!
本日の心のライバルはこの映画!!!

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アルフレッド・ヒッチコック監督作品『サイコ』!!!

突然何を言い出すんだ、お前が気でも狂ったのか!?…っていう感じですが、私は正気ですw 
此処から先は本編未見の方・ネタバレを気になさる方のために伏せ字にしますね。

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船長の航海日誌43~ライバルその2『太陽を盗んだ男』

こんばんは、船長の武信です。


ワタクシ 映画を作る時は映像的なコンセプトを重視して作る方ですが、勿論それ一本槍では映画は成立しない(するけど他の面も面白いほうが良いw)ので別のアプローチもします。

今回特に重視したのは卯月というヒロインのキャラクター。

人間としてのキャラクターに筋を通してくれるのは勿論演じる丹下ちゃんなので、監督として強調するのは少し違った方面からで、二面性のあるキャラクターにしたいなと思って演出してました。
(具体的にどこをどう技法として演出したかはまた上映会終わってからでもw)

 

あ、二面性と言っても性格的に裏表があるとかそういう意味じゃなくて、キャラクター本人の意志や目的と、それを周囲の人(観客)が見た場合の冷静な評価がズレてるっていうヤツw
「いやいやいや、お前、それは無茶だよ!」
…ってお客さんがずっと思い続けながら、いつの間にか感情移入してしまい、
「え?こんなのどうするの?どうなるの?」
…まで行き着いてたら大成功。

 

この方面での心のライバルはこいつでした!

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日本映画史上最高のカルトエンターテイメント『太陽を盗んだ男』

おいおい、マジかよ!って感じですがマジです!www
ゴリゴリと進み続ける主人公ってやっぱり良いですよね。
アクション映画とラブコメディという違いがあるのでハードボイルド味とかはありませんが、ウチの卯月も結構破天荒だぜ!w

 

『恋は落ちてきた』ってそういうこと?!という衝撃から始まり、忘れられないラストシーンまで、あっという間でした。YouTube試写でしたが、大きな画面でもう一度見てみたい、と思える映画でした。
(試写会アンケートより抜粋) 

 

冴えない感じから綺麗な姿まで色んな丹下さんが見れて楽しい。最初のシーンからまさかあんな結末になるとは想像出来ませんでした!
(試写会アンケートより)

 

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船長の航海日誌42~ライバルその1『ロマンシング・ストーン』

おはようございます、船長の武信です。

 映画を作る時には事前に「ああ、このお話ならこういう全体のプランが盛り込めるな」というコンセプトを持って具体的な演出プランを考えていきます。


今回の『その日、恋は落ちてきた』にもいくつかの基幹となるコンセプト・テーマがあるのですが、その一つが「段々と変化していき綺麗になるヒロイン」というビジュアル面での方針でした。

 

『ロマンシング・ストーン~秘宝の谷』という昔の映画がありまして。
バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのロバート・ゼメキス監督作品のアクションアドベンチャーなんですが、これヒロインのキャスリーン・ターナーがお話が進むにつれてどんどん美人になっていくんです。
TV放送版の藤田淑子さんの吹替も絶品で、冒険小説家ジョーン・ワイルダーは若かりし頃のワタクシの憧れの女性の一人でした。

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『その日、恋は落ちてきた』を映画化するに当たり、脚本の戒田さんと話していて「舞台版と違って段階を追って変わっていくビジュアルにしよう」という話が出た時から、『ロマンシング・ストーン』に負けない、いや『ロマンシング・ストーン』よりヒロインが可愛くて綺麗な映画にしてやろうと目論んで作っておりましたw
いわば今回の『その日、恋は落ちてきた』の心のライバルとなる映画の一本ですwww

丹下ちゃんもまさかキャスリーン・ターナーに挑まされていたとは思うまいwww

ファッションセンスというものを持ち合わさない上に、そもそも人目を気にするということが苦手なワタクシひとりのビジュアル設計では、惨敗が予想されましたので、衣装とメイクは全面的にkasaneのKOMAKIさんにお任せして引っ張って頂きました。

以前、雑談をしていた時に彼女が「専門家に任せるなら派手な作り込みのメイクよりも、普通っぽいメイクの方が技術の差がでる。物語に沿った微妙なメイクの違いなんかも表現できる」(大意)と言っていたのがとても印象に残っていたので、今回の映画でこのコンセプトを実現するにあたって真っ先にお願いした次第。


結果は勿論「ゼメキスのジョーンより俺たちの卯月のほうが可愛い」と俺は思っております!w

 

こんなブサイクな丹下真寿美さんは見たことがない。 こんな可愛い丹下真寿美さんも見たことがない。 そして、これ程までに美しい丹下真寿美さんはもう二度と見れないかもしれない。

(試写会アンケートより抜粋)

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【演出・脚本】戒田竜治(満月動物園)【出演】河上由佳(満月動物園)・丹下真寿美(T-works) 満月動物園・羊とドラコ共同製作『愛慾巡遊社』

通信長林です。

羊とドラコさんのFETT#1が終わってすぐですが、既に次の企画のチケット発売が開始されております。
老舗ラブホテルを舞台にツアーコンダクターがコースごとの物語をご案内する少し大人なイベントです。


満月動物園・羊とドラコ共同製作『愛慾巡遊社』

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大阪・京橋にある昭和レトロな空間として注目されるラブホテル【ホテル千扇】にて、複数の客室に短編演劇を配置し、ツアー形式で部屋と物語を巡っていただく作品を【満月動物園】と【羊とドラコ】が共同製作!。各5つの物語を巡るツアーを3ルート同時上演! 俳優演じるツアーコンダクターがご案内いたします。

【出演】

岩切千穂(仏団観音びらき/狂夏の市場)
浦長瀬舞(劇団冷凍うさぎ)
江本真里子
大江雅子
大橋未歩(COMPLETE爆弾)[10/20]
河上由佳(満月動物園)
近藤ヒデシ(COMPLETE爆弾)
杉野叶依
諏訪いつみ(満月動物園)
髙道屋沙姫(かまとと小町)
丹下真寿美(T-works)
ツジコウイチ(コッコア)
西村朋恵(こまち日和)
濱田ひかり
原典子(満月動物園)[10/18・19]
繁澤邦明(うんなま)
松村里美
みず(満月動物園)[10/21]
湯山佐世子
竜崎だいち(羊とドラコ)

【演出・脚本】

竜崎だいち(羊とドラコ)
戒田竜治(満月動物園)

 

【日時】10/18(木)~21日(日)

 
【会場】ホテル千扇(ちせん)
大阪市都島区東野田町3-7-4
京阪本線・JR環状線東西線「京橋」駅より徒歩3分

goo.gl

【料金】

前売・ご予約:2,800円
当日:3,000円

各コースごとのご予約になります。各コース10名程度のご案内になります。
既に残席わずかなコースもありますので、ご注意ください。

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https://www.quartet-online.net/ticket/aiyoku

【公式サイト】

junyusya.fmz1999.com