U.M.I Film Makers 航海日誌

映画製作ユニット「U.M.I Film Makers」の活動の日々を記した航海日誌です。

應典院マンスリーライトシネマvol.5『その日、恋は落ちてきた【新編集版】』 上映会情報

應典院マンスリーライトシネマvol.5
『その日、恋は落ちてきた【新編集版】』
映画上映&トークセッション

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【あらすじ】

恋というものに縁なく生きてきた卯月(うづき)、30歳。

突然、落ちた初恋の相手はもう絶対に会えない相手!? それでも遅れてきた初恋は止まれない。恋ってなんだ!? 人を想うってなんだ!?

報われたい――、報われなくてもいい――、
この想いは誰の為?

究極のプラトニックが卯月を導く先の景色とは!? 行先不明の疾走感!
初めて訪れた心の動きに翻弄されながらも自らの手で自らの世界を明らかにして行く一人の女性を描くサイコサスペンス・ラブコメディ!


【出演】
丹下真寿美(T-works)/谷屋俊輔(ステージタイガー)/河上由佳(満月動物園)/三原悠里(Cheeky★Queens)/秋田光軌(浄土宗應典院主幹・浄土宗大蓮寺副住職)/坂本隆太朗/片岡百萬両(片岡自動車工業)/戎屋海老/宮川サキ(sunday)

映画上映後に主演の丹下真寿美さんを招いてのトークセッションを開催いたします。

【日時】2019年07月09日(火) 19:30~ 
【料金】一般:1,000円/学生:500円
【会場】浄土宗應典院 本堂
 ◎大阪メトロ堺筋線近鉄線「日本橋駅」8番出口より東へ徒歩7分
 ◎大阪メトロ谷町線谷町九丁目駅」3番出口より西へ徒歩8分
【ご予約】カルテット・オンライン
https://www.quartet-online.net/ticket/omlc

詳細▼
https://www.outenin.com/teramachiclub/omlc/

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船長の航海日誌50~新編集版予告編第一弾

こんにちは。船長の武信です。

追加撮影の撮影日も決まり、新編集版の製作は順調です。
早く皆様に観て頂きたい気持ちが高まって来てしまったので予告編を作ってみました!
こちらです!

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初公開時の予告編とは少し雰囲気を変えてあります。
初公開時には宣伝に騙しのギミックがあったのですが、割と本気で怒られたり戸惑われたりしたので今回は素直に本編の雰囲気通りに作りました!
本当はこんな感じの映画なんですよ!www

ほんの少しだけ初公開版では未使用だったカットも含まれているのですがお分かりになりますでしょうか?w

追加撮影に際しては新撮カットを含んだ更に新しい予告編の公開やクラウドファンディングのご支援者の皆様に向けたオフショットアルバムの更新なども予定しておりますのでご期待くださいませ!


應典院マンスリーライトシネマvol.5
『その日、恋は落ちてきた【新編集版】』
映画上映&トークセッション


【出演】 丹下真寿美(T-works)/谷屋俊輔(ステージタイガー)/河上由佳(満月動物園)/三原悠里(Cheeky★Queens)/秋田光軌(浄土宗應典院主幹・浄土宗大蓮寺副住職)/坂本隆太朗/片岡百萬両(片岡自動車工業)/戎屋海老/宮川サキ(sunday)

映画上映後に監督を招いてのトークセッションを開催いたします。

【日時】2019年07月09日(火) 19:30~ 
【料金】一般:1,000円/学生:500円
【会場】浄土宗應典院 本堂
 ◎大阪メトロ堺筋線近鉄線「日本橋駅」8番出口より東へ徒歩7分
 ◎大阪メトロ谷町線谷町九丁目駅」3番出口より西へ徒歩8分
【ご予約】カルテット・オンライン
https://www.quartet-online.net/ticket/omlc

詳細▼
https://www.outenin.com/teramachiclub/omlc/

 

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船長の航海日誌49~新編集版上映会開催!

こんにちは!船長の武信です!
すっかりご無沙汰しておりました!
平成から令和に変わり、いよいよ新時代到来ですが、『その日、恋は落ちてきた』久しぶりの上映会開催が決定しました!

しかも新しい時代に再上映とかメチャクチャ珍しい機会なので調子に乗って『新編集版』です!
どうせやるなら編集だけじゃなく撮影もしたいよね…ってことで現在追加撮影も準備中。

 

新しい『その日、恋は落ちてきた』にご期待くださいませ!

 

應典院マンスリーライトシネマvol.5
『その日、恋は落ちてきた【新編集版】』
映画上映&トークセッション


【出演】 丹下真寿美(T-works)/谷屋俊輔(ステージタイガー)/河上由佳(満月動物園)/三原悠里(Cheeky★Queens)/秋田光軌(浄土宗應典院主幹・浄土宗大蓮寺副住職)/坂本隆太朗/片岡百萬両(片岡自動車工業)/戎屋海老/宮川サキ(sunday)

映画上映後に監督を招いてのトークセッションを開催いたします。

【日時】2019年07月09日(火) 19:30~ 
【料金】一般:1,000円/学生:500円
【会場】浄土宗應典院 本堂
 ◎大阪メトロ堺筋線近鉄線「日本橋駅」8番出口より東へ徒歩7分
 ◎大阪メトロ谷町線谷町九丁目駅」3番出口より西へ徒歩8分
【ご予約】カルテット・オンライン
https://www.quartet-online.net/ticket/omlc

詳細▼
https://www.outenin.com/teramachiclub/omlc/

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船長の航海日誌48~演出裏話3「主観と客観」

こんばんは、船長の武信です。
この数日はクラウドファンディングのリターン用映像なんかの編集やオーサリングに明け暮れておりました!

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舞台版の舞台映像なんかも編集してましたが、久しぶりに観ると監督の立場からすると映画版と全然違ってて新鮮でしたwww

折角だから違いについて少し。
舞台版の卯月は映画版以上にパワフルで猪突猛進なキャラクターで彼女の主観に観客が乗っかって観るという作りに…多分なってるはず!w
俺の作品ではないので断言はできませんがwww

映画版は始めからサイコサスペンスとしての側面を強調しようという意図があった(というより恋愛物にする気がなかったw)ので、ここが大きく違ってて「主人公の主観と観客の客観がズレていることで観客が先の展開に不安を感じサスペンスが生まれる」という作りにしようと思ってました。
加えて最初は観客の客観と主人公の主観がズレてたはずなのにいつの間にか主人公の主観に乗っかって観ていた…という事ができたら良いななどとw

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勿論、これは概念的・精神的なお話じゃなくて技術面での具体的なお話で、実際に映像として何をやったかと言うと、最初のシーンは望遠での遠距離メインで他者の目線だったのが、途中で主人公と並走するカットを挟んでだりしつつ、クライマックスでは手持ちで広角気味のカメラ自体が前に進む主人公の目線になる…という風に徐々に変化させていってます。

音も話が進むに連れてドンドン現実音じゃない音が増えていってて、山歩きのシーンでは山と全く関係のない門の音とか船の音とか一杯入ってますw
その代わりと言っては何ですがサキさんの演じる老婆は足音一切入れてませんw
無音で歩いておりますwww

え?現実感???
そんなもんうちの店には置いてねーよ!!!www

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この手法を選んだのは、まずは勿論クライマックスで「この先どこへ行くんだろう?」というスリルを生み出す為。
もう一つはラストシーンで映画が再び完全な客観に戻った時の寂寥感を強調するためでした。
彼女が自力で辿り着いた場所には彼女が幻想で期待していたものは一切無いのです。
此処から先はカメラももう一切移動しません。

さてこのチャレンジが実際にどの位効果を上げているかどうかは、是非皆さんの目で確かめてみて下さい♪
個人的にはかなり上手く行っている部類なんじゃないかと思ってます。

 

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船長の航海日誌47~演出裏話2「前半後半」

こんばんは、船長の武信です。
大分、日常に復帰してきましたが、未だに仕事のメールを関係のない所に送ったりとか、支障をきたしたまま生活しておりますw
そろそろシャンとしないとヤバイwww
今回は上映会が終わったら具体的にしますと言って放置していた「前半と後半の技法の違い」について、そろそろ書いておかないとこのまま機会消失しそうなので書きますw

 

ご覧になった方には一目瞭然ですが、『その日、恋は落ちてきた』は前半と後半で大きく雰囲気が違います。
これ、どうやったかというと別に製作スタッフの気分の問題とかではなく、明確に撮影方法が違います。当然ですがw

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前半は人工的なアングルと作為的なカット割りで進行するかなり古典的な映画の演出技法で撮影しております。
殆ど全てのカットがカット単位の撮影で事前に準備してある絵コンテに従ってカメラ位置を決め、照明を配置します。
カメラは一台きりなので、グループショット・卯月UP・先輩UP・後輩UP…などといったアングル変更のたびに俳優陣に同じ演技を繰り返してもらい撮影する方法です。
俳優さんたち、やりにくかったやろうなーwww
加えて照明もカットごとに変わります。
リアルに考えるとそこにありえない光とか、さっきまで無かった光とかが登場します。

…その場さえ良ければそれで良いのだ!リアルさとか知らんwww

この撮影方法はほぼ絵コンテの段階で映像の構成が決まってしまうので絵コンテの果たす役割がとても重要です。

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ご覧の通りほぼ漫画ですねw
因みにこれは舞台版脚本から直接起こした最初期の絵コンテです。

この撮影方法だとカットとカットが組み合わさることでようやく物語が構築されるので今回のような「食い違っている主観と客観がぐちゃぐちゃに混じり合っていく」みたいな映画は非常に作りやすい。
というか寧ろ必須なんじゃないのかな。

 

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 転じて後半は基本的には決めの絵はこのアングルでこのサイズとかだけ決めて絵コンテ描かずにシーケンス単位で実際の場所で実際に俳優に演じてもらったものを複数のカメラを同時に回してどちらかというと「実際にその場所で起っていることを記録する」というスタンスで撮影する方法を採りました。
照明も作為的なものは極力排除して自然光メインで行ってます。
この撮影方法の利点は「リアルさが強調できる」という点です。

本当にやってるので当たり前ですがwww
写真の着替えのシーンとかリハーサルなしの一発撮りだぜ!!!

後半でこの手法を採用したのはひとえに「主人公が現実を再認識する」という物語上の展開を強調するためで、ヒロインのリアルな心情でなければこの映画終わらないんですよね。
ワタクシ、映画を作るときには「ストーリー(筋書)」と「ドラマ(心情)」を分けて考えて二本の柱として扱う傾向があるのですが、『その日、恋は落ちてきた』は山の頂上に着くまでがストーリーで、そこから先はストーリーは展開する訳ない(舞台を単純な山頂でなく崖に設定したのはその意味。この先はない。)ので、あとはドラマの決着をつけることでしか終わらないのですw


おかげで丹下ちゃんにはラストシーンは丸々と丸投げして映画の着地点を完全にお任せするという無茶をやらかすことになりましたが、撮影の最初期の段階から既に「ラストシーンは丹下ちゃんに任せるしかないでしょうね」みたいに言ってたし、実際に丹下ちゃんに任せて良かったと思っています。
…実はエピローグ的なカット撮影してあったけど全部切ったんですよねw

この映画があのカットで終われて本当に良かったと思っています。

 

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船長の航海日誌46~演出裏話1「会話」

こんばんは、船長の武信です。

最初のお披露目上映も終わり、ぼつぼつ映画祭に出品をしたり、クラウドファンディングのリターンを作ったり、よその地方の上映スペースについて調べたりしております。

 

トークセッションや秘密集会でも喋れなかった裏話が思い返せば結構あるので時々放出してみようと思います。
主に演出面での技法の話が多いんですけども。
専門的だから余り話す機会も無い類の話けど言いたいのでご興味ある方はお付き合いくださいw

 

まず泉寛介さんのゲスト回でちょっと言った「会話のシーンは会話を撮ると映画にならない。何をしながら会話してるかが重要でメシ食ってるならメシのシーンになってないといけない」という話。

言語化するとこれ以上補足することもないんですが、実際にはいまいち伝わって無い感があったのでちょっと補足。
実際、寛介さんも「状況説明するってことね」みたいな反応してて「違う!」と思ったけど、その場では言語化出来なかったんですよねw
(別に寛介さんをディスってるんじゃないですよ、念の為www)

 

具体的に言うとこのシーンとか。

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卯月が目撃した「あの人」の事を先輩と後輩に最初に告げるシーンですが、このシーンは台詞の音で伝えられる情報と、映像で伝えられる情報が全く異なっていて、映像では台詞の情報と全く関係なく三人の人間関係が伝わるように設計してあります。
DVDお持ちの方は是非音を消して観てみて下さい。

 

こういう「脚本上の台詞とは別の情報を如何に伝えるか?」っていうのは割と全シーンに渡って拘った…というかこれがやりたくて監督やってる位の勢いの超重要なポイントなので補足。

 

まあ勿論こういうのがうまく行く時も行かない時もあるので、全編こうだ!とまでは言えないんですがw
このシーンは比較的上手く行ったんじゃないかなぁと自負しております♪

 

 

船長の航海日誌45~最初の寄港地

こんばんは、船長の武信です。

應典院寺町倶楽部主催事業コミュニティシネマシリーズ VOL22とそれに続くbar PLACEBOでの秘密集会、無事に終了いたしました!

これにて今回の航海の最初の目的地である「頓珍漢な方向に歩き続けながらも最終的にはPTSDを自力で克服する女性のお話」の「お披露目公演」は一旦終了です。

今後も自主上映企画や映画祭への出品などを行っていく予定ですので、ご鑑賞頂けそうな機会が有りましたら、皆さま是非宜しくお願い致します<(_ _)>

 

監督的な裏話としては俺の解釈は「防御機制としての認知の歪み」という解釈でした、卯月の「恋」。
ドラマの題材として扱うには「記憶喪失」と同じで結構ピーキーで危うい現象だとは思うんですがwww
トークゲストの臨床心理士の宮原さんにPTSDの描写の正確性を評価して頂いたのは嬉しい出来事でした。

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人間、辛い時に楽な方に流れちゃうのは全然責めるような事ではないと思っています。
ただ人間というものは一度たがを外すとその方向で歯止めが無くなっちゃう時もあるし、そのまま行ったキリになって物理的にはすぐ目の前にいるにも関わらずコミュニケーションが取れなくなってしまう人は残念ながら時々身近にも居るもので、この映画ではそうじゃない人が描きたかったのです。

そういう意味で僕の理想の「しっかりとした強い女性」なんやろうな…と思います、卯月というこの映画のヒロインは。

それを丹下ちゃんが楽しく、馬鹿馬鹿しく、格好良く、美しく具現化してくれたのがこの映画の最大の映画的幸福なのではないかと監督の俺は思っています。

…一緒にこの映画を作って来たキャスト・スタッフの皆さん、クラウドファンディングでご支援頂いた皆さん、製作を応援して下さった皆さん、そして映画をご覧下さった皆さん、本当にありがとうございました!

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さて、最初の寄港地はそろそろ後にして次の目的地に向いますよ!
まだ同じ船にご乗船いただいている乗員およびお客様の皆様、ご一緒に新しい旅を楽しみましょう!

 

…以上、船長からのお礼とお願いのご挨拶でした!!!