U.M.I Film Makers 航海日誌

映画製作ユニット「U.M.I Film Makers」の活動の日々を記した航海日誌です。

船長の航海日誌65~季刊ライトシネマ秋号 勝山修平監督作品『御大と監督「お前にうつる俺の魂は燃え尽きているか」』開催のお知らせ

こんばんは。
船長の武信です。

季刊ライトシネマ2021年度秋号の開催が決定しております!
次回の上映作品は勝山修平監督作品『御大と監督「お前にうつる俺の魂は燃え尽きているか」』です!

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【あらすじ】
彼は、乾いていた。

若くしてトップクラスの俳優となり、数え切れないくらいのドラマや映画の主演として活躍しているのに。

今回の映画撮影は、特に、空虚だった。記念すべき50本目の主演映画撮影にも関わらず、心がミクロ単位で動かない。

だから、体で、ガワだけで、演じきった。それはつまり、台本への、冒涜だ。共演者への、裏切りだ。最後まで、自分の言葉として、台詞を吐くことができなかった。

そしてその彼の葛藤を、焦燥を、監督も、共演者も、スタッフも、誰も気づくことは無かった。

それがまた彼を、悲しみの淵へと追いやっていた…


【監督・脚本】
勝山修平(彗星マジック)


【撮影監督】
武信貴行(U.M.I Film makers)


【出演】
立花裕介 野倉良太 中嶋久美子 米山真理 和田雄太郎 さぶりな 谷野まりえ


【詳細】
日時:2021年9月27日(月)20時~

場所:大阪 日本橋 インディペンデントシアター1st
   (大阪市営地下鉄堺筋線 恵美須町駅 1A出口 右手(北)8分)

料金:一般2000円 学生1000円
本編30分(予定)+アフタートーク20~30分

チケットはカルテットオンライン・観劇三昧LIVEにて発売!

会場チケット(8月21日10:00~販売開始)▼
https://www.quartet-online.net/ticket/ontai

オンライン配信チケット(8月28日10:00~販売開始)▼
https://v2.kan-geki.com/live-streaming/ticket/433



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ご期待下さい!

船長の航海日誌64~視点のサスペンス

こんにちは!船長の武信です。

無事に野村有志監督作品『サンセット』のアーカイブ配信も終了しました。
ご覧くださった皆さま、気にかけてくださった皆さまありがとうございました!


初回配信も終了ということでちょっとネタバレ含んだ撮影裏話などw


当たり前のことですが映画ってカメラでズバッと実際の風景を撮影して作るので、カメラのフレームに入るものは基本何でも写ってしまいます。
これの良い所は「写せば簡単に一瞬で視覚的な説明ができる」という点。
小説だと例えば筑摩川の風景を描写するのに様々な単語や修辞を駆使して結構長い文章を構築する必要があるわけですが、映画だと秒でそのまま丸っと観客に提示することが出来ますw

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これは竜崎だいち監督作品『逡巡レインボー』のワンカットですが、こんな感じでワンカットの中に情報大量に詰め込める。
このカットの具象を文章化するのとか多分めっちゃシンドいと思いますw


逆に良くない所は「実は見せたくない物まで写ってしまう」という点。
明らかに写ったらいけない物はフレームの中に来ないようにすれば良いのでそこまで難しくはないのですが、「特に見せたい訳でもないけど写ってないとオカシイ物」っていうものが世の中には大量にあり、これらの扱いって実は結構面倒くさいのですw


演劇作品だと素舞台に黒幕が張ってあれば、そこはある種の抽象的空間として了承してもらえて、想像力で背景などは補完してもらえたり、何だったら物語に必要のないものとして意識から切り捨てる…という見方が成立するし、舞台版のサンセットはこれを上手く利用した演出になってるのですが、映画の場合それをそのまま踏襲して何も写ってない暗黒空間を背景にしちゃうと「何で?此処は何?…宇宙???」ってなっちゃうだけなんですよね。
なので絶対に舞台となる「部屋」の具体的なセットを組む必要がありました。

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…でセットを組んじゃうとそれは確実に画面には映るわけで、そうなると前述の舞台空間とは違う意味で「この画面に写ってる部屋は一体どういう部屋なのか?」という部分が観る人の意識には上って来るのですよね。
これはもう映画という手法上どうしようもない部分なので敢えて隠すことはせずに(隠せないしw)、観る人のフックになるように乗っかって活かして行こう!とw


カメラを置く位置を「登場人物たちが気にしている壁」の側からだけに限定して、最初のうちは「この部屋は何のための部屋なんだろう?」という興味、お話が進んでいくにつれて「写ってない側の壁はどうなってるんだろう?」という興味が持ってもらえたら良いな…という大きな方針を撮影前に早い段階で監督と相談して決めていました。
あまりアングルを限定ぜずにもっと早い段階でスイッチなどを写してしまい空間の現実感を強調する…という方法も候補には上がっていましたが最終的にはかなり視点を限定して観る人の想像を膨らませてもらう方法を選んだことになります。
ここに外の廊下を歩く月村の足のアップを挟むことで「ここは何処?彼らは誰?」という興味を早い段階で持ってもらい物語的なサスペンスに繋げたい…という狙いw

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観てくださった方の感想でも舞台版に映画版は比べて「怖い感じ」「不穏な感じ」が強くなってる印象のようなのですが、これは主にこういう仕掛けのせいではないかと思います。

これがクライマックスの阿波おどりのシーンではそれまで守ってきた視点の固定を敢えて無視して色々な方向からの絵になり…

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ラストシーンでは完全に前後逆転して今まで登場人物にしか見えてなかった「もうひとつの壁」がようやくハッキリと映り、この壁が常に写ったまま映画は終わります。

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こういった「物語にリンクした視点の演出」みたいなのはとても好きなので撮影監督として毎回何らかの形で挑戦しているのですが、この『サンセット』ではかなり上手く出来たのではないかと自負しています。
次回作でもこういう仕掛けは作っていきたいなぁw

船長の航海日誌63~『サンセット』の映像

おはようございます!船長の武信です。

季刊ライトシネマ夏号『サンセット』上映会無事に終了いたしました!
ご来場頂いた皆さま、配信をご覧になってくださった皆さま、応援してくれた皆さま、ありがとうございました!!!
お陰様で現在のところ評判も非常によいようでとても嬉しいです。
…感謝<(_ _)>


23日20時まで観れるアーカイブ配信のチケットは現在も好評発売中です!
もう一度ご覧になりたい方、まだご覧になっていない方、是非お買い求めくださいませ。
ご購入は下のリンクから!
v2.kan-geki.com



緊急事態宣言下で21時までの開催だった為アフタートークがいつもの半分の15分程度だったのですが、今回はそこでもご質問頂いてサラッと触れた映像についてのお話を撮影監督的な立場から少々w


今回のこの作品『サンセット』は笑いとペーソスに評価の高いオパンポン創造社の演劇作品の映画化です。
自然ジャンルとしては「コメディ」ということになるのでしょう。
とはいえ実際に完成した作品の映像はこんな感じ。


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ぶっちゃけコメディっぽくはないwww


なんでこんなコントラストのきついややザラついた画面にしたかというと、このお話は「男たちが必死に生きる切ないお話」、つまりハードボイルドだと考えたからです。
笑いの部分は脚本や演技で表現されているので映像として補完するのはそこじゃ無い。
昔の日活や大映のアクション映画のような荒々しくて硬質な画面がこの映画には相応しい。


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↑こういう画質を目指して調整しました。
なんか宍戸錠ばっかりですが!!!www


こういう白黒映画の画質に色が乗ってる…みたいな画。
更に照明はLEDライトを近距離から直射してハイライト部分は飛び上等、白壁にくっきりと影を出して俳優に影が被っても気にしない寧ろ活かす…みたいな荒っぽい事をやっていますw


勿論これ以外にも選択肢はあって『ラ・ラ・ランド』みたいにカラフルな柔らかめの画面にしても「切なさ」みたいなものは表現できたかもなのですが、『ラ・ラ・ランド』が切ない話だと言う前提ありきのややメタになっちゃうし、趣味的なものものあるしで、よりストレートな方を選んでいます。
登場人物の衣装が信号機の色の三原色だったりするのでカラフルな方もそれはそれで面白かったかも知れないですけどw


…で実は色味の点でいうとほんの少しだけ色を足してる部分もあったりします。
これとかが一番わかり易いかな?


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実は日野と落合には足元から気づくか気づかないかくらいの感じで写る様に「真っ赤な光」を当ててました。
月村には当ててませんw

思った以上にそこに目が行かないので、多分本当に気づかれてない感じになってますねwww
まあ、これは悪目立ちしたら気が散る部類のことなのでこの位で結果的には良かったかなと思ってます。



そんなこんなでこういう絵の映画になった次第ですが、ご興味ある方は是非アーカイブ配信でご覧くださいませ。
何卒よろしくお願いいたします<(_ _)>

船長の航海日誌62~無名劇団『BOMB AI YEAH!』クラウドファンディング開催中!

こんにちは。船長の武信です。

武信が撮影監督を務める無名劇団の新作映画『BOMB AI YEAH!』の支援プロジェクトのクラウドファンディングが始まりました!
motion-gallery.net

「人情の街」西成の鶴見橋商店街の地域振興としての側面もある地域密着型の映画製作プロジェクト。
CFページを観ていただければ判るのですが、関西小劇場の俳優陣がそれはもう沢山出演予定で、既にプレッシャーで胃が痛いですwww

是非皆様のご厚意に賜われましたら幸いです!
何卒ご支援のほどよろしくお願いいたします!<(_ _)>


…という訳で今年の夏は鶴見橋商店街での撮影の予定となる訳ですが、実はここで撮影するの2年連続ですw

ご覧になってくださった方もおられると思うのですが、去年から始めた「季刊ライトシネマ」の第一弾『逡巡レインボー』に登場する「商店街」のアーケードと屋上、実はここでも撮影しておりました。
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写真のカットのロケ地、実は鶴見橋商店街ですw
他にも尼崎や箕面など色々な商店街で撮影した映像を組み合わせて使っているのですべてを鶴見商店街で撮影したわけでは無いのですが。

…それにしても去年の今頃はまだ今年もここで撮影できるとは思ってなかったよ。
今年も頑張ります!!!

船長の航海日誌61~季刊ライトシネマ夏号 野村有志監督作品『サンセット』開催のお知らせ

こんばんは。
船長の武信です。

季刊ライトシネマ2021年度夏号の開催が決定いたしました!
次回の上映作品は野村有志監督作品『サンセット』です!

youtu.be



【あらすじ】
僕らは笑う、くだらなく、いつまでも続く与太話で。
3つのボタンにまつわる男3人の悲喜劇。

これは僕や貴方の日常。


【監督】
野村有志(オパンポン創造社)


【撮影監督】
武信貴行(U.M.I Film makers)


【出演】
野村有志(オパンポン創造社)
飯嶋松之助(KING&HEAVY)
伊藤駿九郎(KING&HEAVY)


【詳細】
日時:2021年6月9日(水)20時~

場所:大阪 日本橋 インディペンデントシアター1st
   (大阪市営地下鉄堺筋線 恵美須町駅 1A出口 右手(北)8分)

料金:一般2000円 学生1000円
本編30分(予定)+アフタートーク20~30分

チケットはカルテットオンライン・観劇三昧LIVEにて好評発売中!

会場チケット▼
https://www.quartet-online.net/ticket/opasunset

オンライン配信チケット▼
https://v2.kan-geki.com/live-streaming/ticket/297



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舞台版は既にオパンポン創造社の短編集などで何度も上演されて好評を得ている本作品。
撮影は既に終了して現在編集中です。

ご期待下さい!

船長の航海日誌60~季刊ライトシネマ春号 西川さやか監督作品『THIS IS 一人 THE MOVIE』冒頭9分41秒

こんばんは。船長の武信です。
季刊ライトシネマ春号 西川さやか監督作品『THIS IS 一人 THE MOVIE』上映会、無事に(?)終了いたしました!

ネタバレを気にするあまり碌な宣伝もしない状態だったのですが、ご来場頂いた皆様・配信をご覧いただいた皆様・SNSでの情報拡散してくださった皆様・観れなかったけど気にかけてくださった皆様、本当にありがとうございました!!!

youtu.be
4月12日までアーカイブ配信はあるのですが、もうネタバレを過剰に気にする必要もないのでアーカイブ配信のオープニングを含めた冒頭9分41秒をまるっと公開してしまいます!
是非御覧ください!

あなたの虚構と現実の境界をじんわりと蝕む、狂気と笑いのフェイクドキュメンタリー、ここに爆誕

暖かくも薄気味悪い笑いの地平線の彼方!!!



…割と真面目な話、天才か狂人のどちらかが作るような映画だと思いますw
俺は大好きだけど怒る人も居るのは覚悟しているwww

アーカイブ配信チケット購入はコチラ!

https://v2.kan-geki.com/live-streaming/ticket/258

 

船長の航海日誌59~T-works『コンセンティ -CONCENTY- 』期間限定公開中

こんばんわ。船長の武信です。

撮影監督やらせてもらった映像作品T-works『コンセンティ-CONCENTY- 』が期間限定でYou Tubeにて無料公開中です!

【 脚本・監督 】川下大洋(Piper/大田王)

【 出演 】 丹下真寿美(T-works) 是常祐美(シバイシマイ)

【 公開期間 】 2021年2月27日(土)21:00​~2021年3月13日(土)21:00​

【 配信URL 】 http://youtu.be/Jl1X7VhondI

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この作品、実は撮影班的には大変美味しいというか得した作品でして、脚本・監督の川下大洋さんと主演の丹下ちゃんと是常さんの力量で、割と強引な撮影コンセプトが何か成立してる(と思うw)んですなw

 

ネタバレにかかわる部分は公開終了後にまた言及するとして、観てない人にも差支えのない範囲で云うと、この映画は普通に三脚をそえてカメラマンが被写体をフォローしてるカットは数えるほどで、ほぼ置きっぱなしの放置か手持ちなんです。
要は事前に決め打ちした絵が物凄く少ないのですが、何かちゃんと作りこまれた印象の作品になってるのは監督と俳優さんのお陰。

恐らく1日(というか実質数時間)で撮影したとは思えないのではなかろうか?www

ご興味ある方は是非この配信期間中にご覧ください!